intro_world01
世界観の概要

この世界、グラドシルは人類滅亡の危機に晒されていた…。
65年前、空に輝く太陽が消え失せ、空に空いた大穴が世界を闇で包み込んだ。
人々はこの怪奇な自然現象に恐れ慄き、皆一様に空を見上げていた。

この日から、世界は一変した。

闇に覆われたグラドシルのいたるところで「アビス」と呼ばれる未確認生物が生まれ、人間を喰らい始めた。
人々はたちまち恐怖に陥れられ、この大陸最大の都市オルディアンは一日にして廃墟と化し、都市全体が陥没。

地獄のような一日を経て、次に太陽が昇る朝には「アビス」たちはどこかへ消えた。
人々は一日限りの悪夢かと思い、それぞれ胸をなでおろした。

しかし、アビスは消えたのではなく、姿を潜めたのに過ぎなかったのだ。

夜の闇からアビスが現れるようになり、夜は人の住まう領域ではなくなった。

人々は各都市ごとに異能を持った者たちを集め、防衛隊を形成し、
襲い来るアビスに対抗するようになった。

防衛隊の隊員のことを人々は<ヨダカ>と呼び、親しみ、敬意を払い、また時には軽蔑するのであった。

世界観用語説明

◆ヨダカ

ヨダカになるためには、特殊なアビスの目、通称「星入りの目」と呼ばれるものを食することでなる。
その際、ヨダカになれるかアビスになってしまうかは本人の素養次第である。
大抵のものが「星入りの目」をたべると、力に負けてアビスになってしまうが、
まれにアビスの力と人間性を両方保てる者がいる。それがヨダカである。

ヨダカは人類存続のために体を張ることが仕事だ。
そのため、ヨダカになれば雨風を凌ぐための宿舎と生きるのに困らない食料が与えられる。
代わりに人類存続のために命を差し出し、昼夜逆転の生活を送る。
各国は国ごとにヨダカ支部を設けている。
ヨダカになった者たちは、支部に集い、そこで日々鍛錬に励む。
ヨダカ支部のことを多くの人々は<ヨダカの巣>とよんでいる。

◆ヨダカの階級制度

戦闘経験+人事評価よって昇給する。
昇給すると貰える給料が上がり、面倒をみる部下などが付いたりして、責任も増す。

―階級は三階級―
雛鳥…ヨダカになったばかりの者たち。
成鳥…戦闘経験を重ねたヨダカ。成鳥のヨダカが一番多い。大体1年ほどヨダカにいると大半が成鳥になる。
老鳥…戦闘経験、人望も兼ね備えたヨダカ。しかし、老鳥のヨダカはほとんどいない。

◆異能

ヨダカになると手に入れられる特殊な力。
アビスが持つ特殊な力を自らの手で扱えるようになった人々がヨダカである。
異能、能力、技、スキルなど、人によって呼び方は様々。
発現する能力は千差万別だが、「護る」「癒す」「戦う」「妨害する」「支援する」が発現しやすい。
異能は使い込むほど体に馴染み、強さを増していく。
しかし、異能を連発することはできない。強大な力を放てるかわりに体力を消耗してしまう。
また、異能を使うほど、だんだんとアビスに近づいていってしまうという副作用的な側面も持っている…。

◆ヨダカの聴力

ヨダカになると、一般の人には聞こえない高い音が聞こえるようになる。
そのため、ヨダカ同士の簡素なコミュニケーションをとりたい場合、
高い音を鳴らして呼びかけあうことが可能。
口笛でならせる人もいれば、笛や楽器の一種などで音を鳴らして伝え合う人もいる。

◆星入りの目

アビスの目玉の中で、特に特殊な見た目をしているものをさす。
眼球の中に星があるかのように見えることから、その呼び名が付いた。
アビスの力が目の中に凝縮することで、星が入っているように見えるそうだ。
この星入りの目を食べると、人はまれにヨダカになることができる。
また、ヨダカは星入りの目を見たら回収する義務がある。
というのも、もし一般人が誤って食べてしまった場合に
力が暴走してアビスになったら大惨事が起こってしまうからである。

◆ヨダカ支部

各国に必ず一つは存在する。国によっては複数支部があることもある。
支部はヨダカ内外ともに「ヨダカの巣」と呼ばれている。

【支部内に存在する施設】
・宿舎
 ヨダカが寝泊まりするところ。実力がある程度認められると、個人部屋が与えられる。
・訓練所
日々隊員が鍛錬を行い、腕を磨くところ。木製の模擬武器で鍛錬を行う者たちが多い。
・食堂
隊員たちが一堂に会して食事ができるスペース。成人している者はここで酒を飲むこともできる。
・集会所
隊員たちが自由に使っていいスペース。くつろいだり、情報交換したりして各々好きなように過ごしている。
・医務室
ルサルナが室長を務めている。けがをしたものが運び込まれる場所。薬品の独特な匂いがする。
・家畜小屋
支部の外に赴く際に使う馬、食事に使う鳥等、生活に欠かせない生き物を飼育している。
・庭
隊員たちの憩いの場。日当たり良好。ここに限らず支部内の草木は園芸を好む隊員が率先して手入れしている。
・裏庭
日当たりが悪いため少々暗く湿っぽい。すこし進むと墓地がある。
・墓地
死したヨダカ達のための墓地。
・焼却場
生活で出てきたゴミや、いろいろなものを焼く場所。

etcetc…

◆グラドシル世界での共通認識

・世界は2つの大陸(東西グラドシル)から成り立っている。
・ヨダカとは、「星入りの目」を食べて、人の姿を保ったままアビスの力を取り込むことができた者たちのことを指す。
・ヨダカは、異能と呼ばれる特殊な力を発揮することができる。
・異能を行使するほど、肉体と異能の結びつきが強まる。
・体質が夜行性になり、夜目が利くようになる。
・アビスの力を取り込んだ人間は、子を成すことができなくなる。
・星入りの目を許可なく一般人に食べさせる行為は、法により固く禁じられている。
・ヨダカとしての知識と感覚が無いと星入りの目を持つアビスを選び抜けない。討伐した死骸から目を発見したヨダカは適切に回収を行なわなければならない。
・星の有無にかかわらずアビスの死骸を保管・保存する行為も同様に禁じられており、違反者には重い罰則が科される。
・ヨダカは、一般人に目を食べさせて体に変化が起こっている間に適性が無いと判断した場合、直ちに狩る必要がある。
・異能を持つ者を対アビス用の戦力としてだけではなく、危険分子として管理し統率するのも組織としてのヨダカの存在意義である。

◆アビス

65年前、突如としてグラドシルを襲った生命体。
彼らは夜の闇と共に生き、光が昇るとどこかに姿を潜めていく。
見た目や大きさも様々だが、共通点として赤と黒の色調の生命体が多い。
異能と呼ばれる強大な力を有しており、その力をもって人間を侵略する。
アビスの主食は人間であり、ひとたび夜になれば、食物連鎖の頂点に彼らは立つ。

◆原生生物

もともとグラドシルに住んでいた生き物たち。それぞれに固有名詞が付いている。
多様な生態系をもっており、人の益になるもの、不利益になるものとさまざまである。

◆穴あき(ホレ)

アビスに寄生された原生生物たちの総称。原生生物たちの名前に「ホレ」を冠する。
体に穴が開き、赤と黒の色調が現れる。また、アビス特有の力「異能」を扱えるようになる。

◆燐鉱石

グラドシル大陸の一部で採れる、光り輝く石。光を当てると蓄光して、長期間輝く。
石によって光の強さや色が違う。燃料を使わずとも輝くため、町の街灯は主に燐鉱石でできている。
アビスが現れてからさらに人々に必要とされるようになった。

◆グラドシル大陸の暦

1月…紫霧の月    2月…銀杓の月   3月…猫柳の月
4月…碧竜の月    5月…鉄斧の月   6月…銀灯の月
7月…辰砂杖の月   8月…黒濡鷲の月  9月…黄金鹿の月
10月…白角笛の月   11月…漆山羊の月  12月…雪獅子の月